$\gdef\varprojlim{\mathop{\underleftarrow{\lim}}}$

代数的整数論

工事中。近日中にアップデート予定。

代数的整数論(algebraic number theory)とは、代数的整数を研究する理論である。単に数論、整数論とも言う。代数的整数とは、身近な数字 $1,2,3,\cdots$ などの仲間であり、人類にとって非常に身近な数である。類体論はこの分野の一つの終着点である。

代数体と整数環

$K$ が代数体(algebraic number field)であるとは、それが有理数体 $\mathbb{Q}$ の有限次拡大体であることを言う。$K$ における 有理整数環 $\mathbb{Z}$ の整閉包を $K$ の整数環といい、$\mathscr{O}_{K}$ で表す。

  1. $K=\mathbb{Q}(i)$ のとき、$\mathscr{O}_{K}=\mathbb{Z}[i]$ である。
  2. $\mathbb{Q}(\sqrt{5})$ の整数環は $\mathbb{Z}[\sqrt{5}]$ ではない!
  3. $\mathbb{Q}(\zeta_{p})$ の整数環は $\mathbb{Z}[\zeta_{p}]$である。

付値と完備化

代数体 $K$ の離散付値とは、全射な写像 $$ v\colon K \longrightarrow \mathbb{Z}\cup \{\infty \} $$ であって、次の条件を満たすもののことである。

  1. $x\in K$ に対して $v(x)=\infty$ となるのは $x=0$ のみである。
  2. 任意の $x,y \in K$ に対して $v(xy)=v(x)+v(y)$ が成り立つ。
  3. 任意の $x,y \in K$ に対して $v(x+y)\geq {\rm Inf}({v(x),v(y)})$ が成り立つ。

$K$ の離散付値 $v$ は $\mathscr{O}_{K}$ の $0$ でない素イデアルと次のようにして、結びつく。整数環 $\mathscr{O}_{K}$ の整イデアル $\mathfrak{a}$ と $0$ でない素イデアル $\mathfrak{p}$ に対して、 $$ v_{\mathfrak{p}}(\mathfrak{a}):={\rm max}\{n\in \mathbb{Z} \mathrel{\vert} \mathfrak{a} \subset \mathfrak{p}^{n}\} $$ と定める。特に、有限個の $0$ でない素イデアル$\mathfrak{p}_{1},...,\mathfrak{p}_{r}$ が取れて $$ \mathfrak{a}=\mathfrak{p}_{1}^{n_{1}}\cdots \mathfrak{p}_{r}^{n_{r}} $$ という積の形に順番を除いて一意的に表現できる。これは整数環 $\mathscr{O}_{K}$ がDedekind整域であるという事実から従う。詳しくはDedekind整域を参照。

  1. $\mathbb{Z}[i]$ において、$(5)=(1+2i)(1-2i),(61)=(5+6i)(5-6i)$
  2. $\mathbb{Z}[\zeta_{p}]$ において、$(p)=(1-\zeta_{p})^{p-1}$

$K$ の分数イデアル $\mathfrak{a}\mathfrak{b}^{-1}$ に対しても、 $$ v_{\mathfrak{p}}(\mathfrak{a}\mathfrak{b}^{-1})=v_{\mathfrak{p}}(\mathfrak{a})-v_{\mathfrak{p}}(\mathfrak{b}) $$ と定めると、結局 $v_{\mathfrak{p}}$ はイデアル群 $J_{K}$ からの準同型 $$v_{\mathfrak{p}}\colon J_{K}\longrightarrow \mathbb{Z}$$ を定める。逆に $J_{K}$ が $\mathbb{Z}$ 上 $0$ でない素イデアルで生成された自由加群だったことを思い出せば、$K$ の付値 たちは ${\rm Hom}(J_{K},\mathbb{Z})$ の基底となることが容易に確認できる。

$1$ より大きな実数 $a$ と $K$ の離散付値 $v$ をとる。このとき $K$ に距離 $$ K\times K \longrightarrow \mathbb{R}~;~(x,y) \longmapsto a^{-v(x-y)} $$ が定義でき、これにより $K$ は距離空間となる。この距離から定まる $K$ の位相は $a$ の取り方に依らない。この距離で $K$ を完備化した空間 $K_{v}$ のことを $K$ の $v$ での完備化という。完備化についてはコンパクト性とAscoli-Arzelàの定理も参照。完備化は代数的には、次のような意味がある。$v$ に対応する $\mathscr{O}_{K}$ の素イデアル $\mathfrak{p}$ に対して、 $$ \widehat{\mathscr{O}_{K,\mathfrak{p}}}=\lim_{n} \mathscr{O}_{K}/\mathfrak{p}^{n} $$ とすると、これはコンパクトな位相環となる。$K$ の $v=v_{\mathfrak{p}}$ での完備化は、この環の商体?である。

代数体をこのような方法で完備化した体は局所体と呼ばれる。

無限素点

有理数体 $\mathbb{Q}$ に入る距離は上記の $p$ 進距離の他には、通常の絶対値から定まるものしかないことが知られている。この距離で有理数体 $\mathbb{Q}$ を完備化して得られる体は $\mathbb{R}$ である。ここでは、代数体の絶対値とその完備化について考えよう。

定義

$K$ を代数体とする。$K$ の無限素点とは、体の埋め込み $K\hookrightarrow \mathbb{C}$ の複素共役類のことである。

拡大と分岐

分解群と分岐群

幾何学的解釈

円分体の理論

関連項目



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Last-modified: 2020-10-18 (日) 18:28:21 (9d)